和泉くんの考えてることはわからない。
「はーなーみーや〜!またお前は〜!」
「せんせーい!私女子サッカーやりますっ!」
「その前に俺の話を聞け!」
また後ろを向いてたせいで先生に怒られたけど、なんとか滑り込みで女子サッカーの枠を獲得。
和泉くんと同じサッカーを選ぶという考えは私だけではなかったらしく、我がクラスの "女子サッカー" は中々の倍率だった。
***
「すっげー!花宮ちゃんめっちゃ上手いじゃん!」
「…本当に出来たんだ、サッカー」
それからの体育の授業は全て、体育大会に向けての各競技の練習で。
最初の実力テストでドリブルをした私は、それを見ていた大原くんと和泉くんにめちゃくちゃ驚かれた。