和泉くんの考えてることはわからない。





「………栞里…っ」



………誰?


誰かが、私の名前を呼んでいる。




顔にひんやりとした手が触れた。



薄っすらと目を開ければ、そこには和泉くんの幻覚が見えて。




「……この、バカ」



そっと、唇に何かが──────…





──────ゴクン、


……あ、れ…?




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