和泉くんの考えてることはわからない。
ドキドキしながらも素直にその手を握ると、和泉くんはグイッと引っ張って立たせてくれる。
「倒れるまで我慢するとか、バカじゃないの?」
「あはは…ごめん」
「笑い事じゃないから」
和泉くんはそうハッキリ言うけど、心配してくれてることは分かるから。
「ありがと、和泉くん」
「ん」
まだ少しふらつくのがバレたのか、和泉くんは私が立ち上がってからもずっと手を繋いでいてくれた。