和泉くんの考えてることはわからない。
「っ、うそ!?」
「ほんと。3対2の逆転勝ち」
その吉報を聞いて、私は思わず繋いでた手をブンブンと振りあげた。
「おめでとうっ、和泉くん!」
「俺は何もしてないけどね」
「ううん、そんなことない!」
だってだって、和泉くんと大原くんの連携プレーがなかったらここまでいかなかったもん。
「本当におめでとう!」
「うん、ありがと。…でも花宮さん、そんなに大声出したらまた倒れるよ」
それなのに、興奮してしまった私とは裏腹で優勝した本人は何とも冷静。