天然お姫様は最強総長様!
「……これ、食べない?」
「はっ?」
私がパンをあげた相手は……大蝶。
「……何で?」
「……さっきお世話になったから……?」
「要らねぇよ」
「りょーかい!」
食べてくれないなら無理にはあげない!
食べたい人にあげる!
「つーか、さくらが怖がってるから俺らと関わらないでくれねぇ?」
慧が睨みながら言ってきた。
だから、さくらを見てみる。すると、蓮の隣で少しだけ震えていた。
ふむ、やっぱり演技上手いね。
見習いたいよ!!
「あ、ゴメンね。……でも、過去に囚われてばっかだと、前には進めないよ?」
蓮達を静かに見つめて静かに言う。
大蝶の奴等は目を見開いて驚いた。
まさか、私がこんなことを言うなんて思っても見なかったんだろう。
「……まぁ、私も言えないんだけどね~!」
ニッコリ笑ってりょーの所に戻る。