天然お姫様は最強総長様!



「……待てって……言ってんだろー!!」


「はいーーっ!!」


恐ろしい顔でぐりんっとこっちを振り向いたのでつい勢いでその場に固まった。


はい、また捕まりました……。


トラウマが蘇りますよ~……。


「うぁぁー!!カナhelpミー!」


その日は大神麗の声がその廊下中に響いたんだと。そして、大神麗は三時間みっちりと怒られました。


めでたしめでたし。








「クソッ……亮の奴、ずっと正座させやがって……!」


お陰で足が痺れて動けないよ!


しかもね、りょーってばそれを分かっている筈なのに置いていったんだよ!


スッゴーい満足そうな笑顔で!


埃にまみれているこの空き教室に一人!


酷くないっ!?酷いよね!


りょーがあんなに悪魔な奴だとは思わなかった!!


カナに言ってあげよ!みっちり怒られればいいんだよ!


まだ治らない足の痺れと戦いながら側にある机を使って立ち上がる。

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