黒竜(仮)
だから、そんな気持ちを忘れるために、私は夜の街へと出向いた。大通りに面した道を曲がって路地裏に入る。そこは不良の溜まり場。拳が飛び交い。ひどい時には死人が出るそんな路地裏。私はここに喧嘩しに来たんだ。全部忘れるために、元の自分に戻るために。
殴ったり、蹴ったり。気づけば自分もボロボロになっていた。学校もサボりこの路地裏に入り浸って喧嘩に明け暮れる。
そんな喧嘩にも飽きてまた元の生活に戻った。
ある日教室のドアを勢いよく開け私の名前を呼んだのは片桐だったら。みんなが勢いよく片桐の方を見るなか私はただ1人窓の外を見ていた。
近くに来た片桐が
「蓮香。話がある。」
って言ってもわたしは耳を貸さずそのまま外を見続けていた。
すると、片桐がわたしの腕を掴んでわたしを教室から連れ出し屋上に連れて来た。
「話ってなに?」
この場にいるのが嫌で嫌で、わたしは片桐に冷たくそう言い放った。
「お前が元皇龍の姫で皇龍を壊滅させたってほんとか?」
あぁ、やっぱり知っちゃったんだ。
「そうだよ。皇龍は私の唯一の居場所だった。まぁ昔の話だけど。」
「お前も、」
そこまで言って片桐は言葉を飲み込んだように見えた。
「なに?」
「お前も、薬やってたのか?」
「やってないって言ったら信じてくれんの?
私、黒竜抜ける。」
そう言って私は、屋上を後にした。
あの時嘘でも信じないっていってくれたほうが楽だったのに。
そんなことを私は考えていた。
殴ったり、蹴ったり。気づけば自分もボロボロになっていた。学校もサボりこの路地裏に入り浸って喧嘩に明け暮れる。
そんな喧嘩にも飽きてまた元の生活に戻った。
ある日教室のドアを勢いよく開け私の名前を呼んだのは片桐だったら。みんなが勢いよく片桐の方を見るなか私はただ1人窓の外を見ていた。
近くに来た片桐が
「蓮香。話がある。」
って言ってもわたしは耳を貸さずそのまま外を見続けていた。
すると、片桐がわたしの腕を掴んでわたしを教室から連れ出し屋上に連れて来た。
「話ってなに?」
この場にいるのが嫌で嫌で、わたしは片桐に冷たくそう言い放った。
「お前が元皇龍の姫で皇龍を壊滅させたってほんとか?」
あぁ、やっぱり知っちゃったんだ。
「そうだよ。皇龍は私の唯一の居場所だった。まぁ昔の話だけど。」
「お前も、」
そこまで言って片桐は言葉を飲み込んだように見えた。
「なに?」
「お前も、薬やってたのか?」
「やってないって言ったら信じてくれんの?
私、黒竜抜ける。」
そう言って私は、屋上を後にした。
あの時嘘でも信じないっていってくれたほうが楽だったのに。
そんなことを私は考えていた。