プランナーは恋に堕ちる

関西支店は8人、沖縄には3人いる。
東北にも支店があるようだが今回はキャンセルされたようだ。

といっても各エリアの話題がまだ持ち切りのようであり
中々タイミング的には話せないのが現状である。


「あ、私トイレいってきます」
そう言って席をはずそうとしたときだった。


「なんだ、俺が到着したのに席を外すなんて輩がいるのか…ん?」
扉のノブに手をかけようとしたとき、自動的にドアが開いた。
開いて、見えたのは黒髪のショートヘアの男の人。
笑顔は爽やかさがあり、プランナーとしてとてもいいお手本のような人。
ジェルでさっと固めてあるのが分かる。近くで匂う爽やかな、
海の爽やかさも…するそんな匂いだ。


「やっぱり…大徳さんか…」
「大徳さん、よね」


二人は口をそろえた。



「お前、見ない顔だな、みなとみらい店の新人か?」
身長は私よりも30cm以上くらい高いのか、少し
目線を合わせようとした。
綺麗なグレー色の瞳が交ろうとしたとき
彼は「はあ」と、小さなため息をつけたのだ。



「こんなやつがプランナーでいいのかね…、まっがんばりなよ」


その言葉が、私の長所であり短所の悪いクセに引っかかったのである。


きっと彼の中では新人がどこまで頑張るのか試しもんだな
というのと、私のナリをみて(いや一番高い服で着てきたんだが)
場違いといいたいのか・・・

私の(勝手な)ライバルとなったのだ。
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