ダメだ、またコイツに。
どうして
⑅⑅⑅
「"面倒見てやるよ"……って言ったクセに!!!
どうして!!?」
私の叫び声は、今度は佐お兄ちゃんと周くんの家の前で響いていた。
珍しく困った顔の周くんは、頭をかいた。
「俺だけこっちに残ろうと思ったんだけどさ、やっぱ行こうと思って」
「それもそうだけど、佐お兄ちゃんはもう行っちゃってるんでしょ!?なんで言ってくれなかったの?
『佐お兄ちゃんは東京に引っ越して東京の高校に通う』
って!」
「可哀想だから日和ちゃんには言わないでーって、兄貴に口止めされてたんだよ」