ダメだ、またコイツに。


さっきから黙りっぱなしだった周くんが、



「じゃあ俺今食べちゃお、もーらい!」



私の横をすり抜けて、佐くんから紙袋を受け取った。



通りすがりにシャンプーの香りがして、

それがいい香りなのがまたムカつく!




「おい、周も日和ちゃんに言うことあるだろ」


「はいはいごめんごめん」



「あー…もう、日和ちゃん、周のぶんも俺からごめんね。次からは日和ちゃんの好きなもの教えてよ」


「ええええそんな、お構いなく!!」




果たしてこの兄と弟、本当に血が繋がってるのでしょうか…。



頭をかく佐くんと私そっちのけで、紙袋を開ける周くん。

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