ダメだ、またコイツに。


「兄貴きっと、高校でもモテるんだろうな…」

「そんなこと言わないでよ…」




周くんは、卒業写真を撮る佐お兄ちゃんの方をボーッと見ていた。

私もつられて、そっちを見る。


クラスのみんなに笑顔で話す佐お兄ちゃんは、実際の距離よりも遠く感じる。



優しい性格とルックスのおかげで、佐お兄ちゃんはいつでもどこでも人気者だった。

< 9 / 85 >

この作品をシェア

pagetop