“あなたを愛しています”
「松島さんのおかげで、いい式が出来ました」
「ありがとうございました」
幸せいっぱいの新郎新婦を、
「こちらこそ、お二人のお手伝いが出来て幸せです」
笑顔いっぱいに見送った。
私に軽く頭を下げ、仲良く手を繋いで自動ドアから出て行く二人を見て、私も幸せになると同時に……羨ましくも思った。
数々の幸せを見てきたウェディングプランナーの私だが、皮肉なことに自分の結婚はまだ先のようだ。
……いや、結婚どころか、相手すらいない。
たくさんの夫婦の門出を祝うだけで、私は一生結婚出来ない可能性だってあるのだ。