愛して、未来
初めての触れただけのキスは卒業。
目を閉じて……
向かえ入れる本当の力丸のキス。
落ち着いて呼吸が出来ないほどのキス。
体の奥底から沸き上がる疼き。
それを紐解くほどの余裕もなく、力丸に抱かれて……
後々の痛みと幸せ感とが入り交じった涙。
「 ごめん、幸せすぎて手加減するまで気が回らなかったわ 」
抱きしめる力丸の肌を肌で感じ、恥ずかしさ倍増です。
しかも車で力丸と……
「 力丸さん、あの… 」
「 力丸、呼びすてでいいよ、唯ちゃん 」
唯ちゃん…… 呼ばれると子供みたいに感じるって言ったらやめてくれるかな?
「 力丸…… 」
「 はい、何でしょう?」
「 浮気してた時、何考えてたの?」
「 えっ… 何、急に…… 」
焦ってる… 心臓が早くなってる。
「 してわかりました、夢中になるから私の事どうこうなんて考えない、正解でしょ?」
「 唯ちゃん… いきなり大人になんないで 」
「 どうして?」
「 俺が唯ちゃんを大人に変えていきたいから 」
これはもしや、あれですか?
「 躾? 調教?」
「 なっ!違う違う、俺でいっぱいにしたいだけ、溺れて抗えないくらいにしたい……
もっと意地悪な事もしたいし、とにかく、俺は君が可愛いの 」
……よく、わかんない。
自分で言って恥ずかしいのか、力丸はきつく抱きしめて誤魔化してた。