愛して、未来
高校卒業を控えた私。
大学へ進学ではなく美容学校に通うことにした事を伝えたい。
力丸は何でも知っている言わば先輩。
だから話をたくさん聞きたくて力丸のアパートに行った。
そこで、私はインターホンを押すのになぜか躊躇した。
ドアノブを、引いて開けて……
前回は見ていなかった玄関にある靴に気づいた。
女?
もはや土足で私は部屋に上り叫んだ。
「 力丸ーっ!!」
すでに事終わりの眠りの最中だった力丸と見知らぬ女が飛び起きた。
「 力丸…… また、だね 」
「 唯ちゃん… いや、これは…… 違う…… 」
どの口がどう違うと言うのかしらね……
「 私は、帰りますね…… 失礼します…… 」
去る女を白目までが飛び出すほど見開き見てやった。
それで許すなんて甘い。
「 待って!! あなたもいてくださいね?」
腕を掴んで離さない私に、女は言った。
「 美容室の面接はなかったことにしてください、だから許して!」
電気が体を抜けたかと思った。
力丸は面接を受けにきた人に手を出していたのだ。