愛して、未来
浮気をした力丸、私は自分の目で見てしまった現実。
それを忘れるかどうか……
人の記憶は時に鮮明で、時に薄れていく。
私は三度目の浮気よりも、今の力丸を見ていこうと思って頷いた。
確信のない頷き。
頭で考えても先はわからない。
未知数なのです。
「 唯、抱きしめていい?」
頷き力丸の腕の中。
懐かしくて、温かい力丸。
成長した私と、これから成長していく私を力丸は見ていてくれる。
「 唯、俺の唯だ…… 髪も伸びたな…… 」
「 裏切ったら店もらうから 」
「 えっ!? わ、わかった 」
名義を半分私にさせようかな……
「 あー、唯だぁ~ ヤバい、俺幸せだわ 」
またやり直し。
力丸との恋をまた始める。
「 力丸、一緒に暮らそ 」
「 嘘!マジでっ 同棲するか!俺今マンションだから来いよ 」
見張ってやりますよ、力丸。
私の未来にあなたがいてほしいから。
ずっと、これから…… ずっとね。
「 唯、一言いい? ずっと言いたかったんだ 」
「 何?」
“ 愛してる ”
_完_