愛して、未来

友達に相談しても、大事にされてるとかしか、私の気持ちは“物足りない”だ。

私からすればイケメン美容師で大人の男性で…

私は未成年の女子高生。

子供か?


不満だ、すっごく不満だ。



「 唯ちゃん、ソフトクリームいる?」



ん?



「 唯ちゃん、チョコあるよ食べる?」



んん?



飴に、スナック菓子、終いには綿菓子。

力丸の私を見る基準がわからない。

手を繋ぐようになったのも、付き合い2か月目過ぎた頃。



私は女なんですが……



「 唯ちゃん、キスしたことある?」



それも唐突に聞かれた。

しかも、力丸の顔が何かを探ってるようにも見えて…… イラッとした。



「 幼稚園から数えて指折りですが 」



見事な嘘をつきました。

幼稚園の時ですら、キスなんて父にされまくったくらい。

でも、力丸は私の嘘なんてお見通しの様子。

クスッと私から見えない笑みを浮かべ、私には頭をヨシヨシとする。


そんな小さな不満が少しずつたまってきた頃に、私は初めて力丸のアパートに連れていかれた。


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