君は太陽
誕生日の夜
松嶋くんから告白されて二ヶ月。
季節は夏を過ぎ、九月に入っていた。
「誕生日、おめでとう!」
昼休みにきょんちゃんと小春ちゃんから、可愛くラッピングされた袋を受け取った私は、今日が自分の誕生日であることを思い出す。
「ちょっと、結衣。もしかして自分の誕生日忘れてた?」
「うん。ふたりに言われて思い出した」
「結衣ちゃんらしいねぇ、そういうのんびりした感じ」
ふたりに笑われながらもプレゼントを受け取り、お礼を告げる。
入っていたのは、私がお気に入りのボディケアブランドのボディスクラブとソープのセット。
普段使っている香りのシリーズで統一されていて、ふたりが私のことをいつもよく見てくれていることに気づかされる。
再び私がプレゼントを袋にしまうタイミングで、きょんちゃんが深いため息をついた。
「ホントなら一緒にご飯でも行ってお祝いしようよ、と言いたいところなんだけどなあ」
「誘われてるんでしょ、松嶋くんに」
小春ちゃんに笑いながら言われて、私は小さくうなずく。
夏の告白以降、私は松嶋くんと行動することが増えた。
というか、松嶋くんが積極的に私のことを誘ってくるようになったのだ。
『今日の帰り、飲みに行かない?』
『今度の休み、映画でも観に行こうよ』
といった具合に、毎日とまではいかないけれど、ある程度の間隔で話がくる。
私も私で、なぜか松嶋くんの誘いを上手く断ることができなくて、結局一緒に出掛けてしまうことになるのだ。
今日の夜も、一週間ほど前にお誘いの連絡があって、私は自分の誕生日とか考えずに行くことにしたけれど……。
「まさか誕生日だったとは」
小さくつぶやいた独り言は、きょんちゃんにも小春ちゃんにも聞こえてなかったらしい。
「で、結衣はどうするの? そろそろ松嶋くんに返事しないといけないんじゃない?」
「もー。きょんちゃんてば。結衣ちゃんのタイミングで進めさせてあげようよ」
キラキラと目を輝かせて言うきょんちゃんを、小春ちゃんがなだめている。
ふたりには、松嶋くんに告白されたこと、返事は待ってもらっていることを話していた。
私から話した、というよりも向こうから聞きだされた、と言ったほうが正しいのだけど。
季節は夏を過ぎ、九月に入っていた。
「誕生日、おめでとう!」
昼休みにきょんちゃんと小春ちゃんから、可愛くラッピングされた袋を受け取った私は、今日が自分の誕生日であることを思い出す。
「ちょっと、結衣。もしかして自分の誕生日忘れてた?」
「うん。ふたりに言われて思い出した」
「結衣ちゃんらしいねぇ、そういうのんびりした感じ」
ふたりに笑われながらもプレゼントを受け取り、お礼を告げる。
入っていたのは、私がお気に入りのボディケアブランドのボディスクラブとソープのセット。
普段使っている香りのシリーズで統一されていて、ふたりが私のことをいつもよく見てくれていることに気づかされる。
再び私がプレゼントを袋にしまうタイミングで、きょんちゃんが深いため息をついた。
「ホントなら一緒にご飯でも行ってお祝いしようよ、と言いたいところなんだけどなあ」
「誘われてるんでしょ、松嶋くんに」
小春ちゃんに笑いながら言われて、私は小さくうなずく。
夏の告白以降、私は松嶋くんと行動することが増えた。
というか、松嶋くんが積極的に私のことを誘ってくるようになったのだ。
『今日の帰り、飲みに行かない?』
『今度の休み、映画でも観に行こうよ』
といった具合に、毎日とまではいかないけれど、ある程度の間隔で話がくる。
私も私で、なぜか松嶋くんの誘いを上手く断ることができなくて、結局一緒に出掛けてしまうことになるのだ。
今日の夜も、一週間ほど前にお誘いの連絡があって、私は自分の誕生日とか考えずに行くことにしたけれど……。
「まさか誕生日だったとは」
小さくつぶやいた独り言は、きょんちゃんにも小春ちゃんにも聞こえてなかったらしい。
「で、結衣はどうするの? そろそろ松嶋くんに返事しないといけないんじゃない?」
「もー。きょんちゃんてば。結衣ちゃんのタイミングで進めさせてあげようよ」
キラキラと目を輝かせて言うきょんちゃんを、小春ちゃんがなだめている。
ふたりには、松嶋くんに告白されたこと、返事は待ってもらっていることを話していた。
私から話した、というよりも向こうから聞きだされた、と言ったほうが正しいのだけど。