し ろ う さ ぎ
仲良くはなりたいのです。
どこから来たの、隣の県からだよ。
彼女はいるの、いないかなぁ。
どこに住んでるの、ここから10分ぐらいの所。
口々に捲し立てるかのような女子生徒達に一つ一つ答えていた斎川君。
愛想の良さも完璧だ。
これぞ理想の転校生の滑り出し。
彼は卒業まで上手くやっていくんだろう。
「……なんか……本当にアイドル登場って感じだなぁ……」
来月の文化祭を待たずともクラスメートとも打ち解けるだろうねぇ。
社交的な性格は羨ましい限り。
あたしには到底手に入れられないものだから。