し ろ う さ ぎ




紗耶もどうやら買い出しから戻ってきたみたいで三人仲良く並んで教室まで戻る。


洗い終わったパレットは行きよりも断然軽くなったように思える。


手持ちの数がうんと少なくなったっていうのもあるけど……。

心の奥底の誰にも見えない所にひっそり残っていた汚れた部分が洗い流されたみたいだったからなのかも。




「あ、ちづちゃん達ありがとうね!」


「いーっていーって!
んじゃ、あたしらは大道具の方手伝おっか」


「そうだね」


「それじゃあオレはここ手伝うよ」


「ありがとう、夏稀君。
そしたらー……あ、これに色塗ってもらえるかな?」


「分かった」
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