し ろ う さ ぎ
ほれほれーっと肩をぐりぐりぶつけてくる紗耶の相手をする休み時間。
授業なんて今日はほとんど身に入らない。
あ、授業が身に入らないのはいつものことなんだけど今日は特に。
耳にも届かなかったし?
それほど……あたしは斎川君があの時見せた“瞳”に勝手なデジャブを起こしていた。
「あ、あたしは永井紗耶っ。
よろしくね、斎川君!」
「よろしく、永井さん」
「気軽に紗耶ーとか呼んでっ」
その自己紹介を皮切りにあれこれ質問を開始。
あたしはどことなくヒヤヒヤしつつも興味はあったから紗耶のサポート係へ。