し ろ う さ ぎ
「それでもいいよ。
それにあたしもそこまで馬鹿じゃないよー?
紗耶だからこそ」
「……っちづー……!」
飛び付かれてぎゅーっとハグされる。
よしよしってして……あれ?
仲直りって……これでいいんだっけ?
こんな……簡単なことだったんだね。
「あたしも、ごめんね紗耶。
紗耶なりにも大変だったのに頭ごなしにダメって……」
「……ううん……!
ちづが正しかった……。
あたしこそ本当、ごめん……」
ごめんね、ごめん。
そんな言葉が簡単に零れていく。
きっとこれからもずっと大切にしたい人ほどそうなのかな。