し ろ う さ ぎ
「もうっ、本当にこのお人好しカップルがっー!」
と何やら言ってる紗耶の小言らしきものはスルーしてその腕を掴んであちこち振り回す。
「ほらほらー、どれから回る?」
「あ、あれとか面白そう」
「おー、いいね!」
「だからぁー、あたしは……」
「もちろん一緒だよ!」
「二人でやってろぉー!」
この日だけは学校が解放されて校外からも大勢の人が遊びに来る。
既に校舎や中庭には見知らぬ人達で溢れ返り、ごった返してた。