し ろ う さ ぎ
選んでくれたのは斎川君。
だから……信じればいい。
そんな簡単なことなのに……あたしはなんで……
こんなに動揺してるの……。
「……諦めないから、葵」
─────────…その言葉通り。
あれからほとんど毎日葵ちゃんは斎川君に会うために校門前にいるようになった。
「お、まーたいるよ?
例の元カノちゃん」
「もう、紗耶!
葵ちゃんは元カノじゃないってば!」
「それなら尚更行かなくていいのー?
元カノじゃないなら別に話割り込んでもいいじゃん?」
「……それが出来たらとっくにしてますよーだ」