し ろ う さ ぎ


それから少しして帰ることにしたその道中。


一球だけだけど打てたという小さな充実感を引き連れて翔太君と、もと来た道を歩いていた。



「良かったら、さ……。
……また来ねー?」


「えっ……?」


「その時はまた二人……」


「……笠井さん?」


「えっ!?」




翔太君のものとは決定的に違う……


この声、この呼び方は……




「なにしてるの……?」


「さ……斎川君……!」
< 213 / 356 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop