し ろ う さ ぎ
「ど、どうも……」
うわー……どうしよ。
ここで待つ……ということはまたあの三つ巴冷戦の再来って……ことだよね……?
「夏稀君のこと待ってるんですか」
そう言う葵ちゃんはもう既にちょっと怒り気味。
「う、うん……」
「そういえば、この前の男の人は斎川君の後釜にする人です?」
「そんなんじゃないよ……!」
「今時危ない所を助けてもらったって……。
そんな誤魔化しなんて通用しませんけど」
「……っ」
「そんなフラフラしてるようなら、葵が夏稀君のこと貰いますから」
「だ、だからあたしは……っ」
「だいたい……っ!
千鶴さんなんかに夏稀君を幸せになんてできっこないんですよ?
夏稀君のこと理解すら出来ないんですから……」