し ろ う さ ぎ
「葵の父親の叔母さんがこの辺りに住んでて今はそこにいるみたいだけど……。
向こうの暮らしのこともあるし……やっぱり……家族だから……。
いつかは乗り越えなきゃいけない」
あたしは……そんな心の繋がりを奪ってしまった。
誰かを傷付けるような恋ならいらないと……ずっと思って我慢してきた。
それで誰かの傷付く顔を見なくていいと思ったら心が楽になれたから。
誰かの笑顔を自分が見せてあげられてこそ誰かの為になって生きてる理由があるように思えたから。