し ろ う さ ぎ


「あぁ、そうですか。
で、どうです?
学校を何日も休んで片想いの人にみっともなくすがり付いて……
可哀想な子って思ったんですよね、どうせ。
同情ならもう貰い飽きたんで」



いつものハキハキした様子じゃなく、言葉は文面の割りにどことなくシュンとしていた。



「葵ちゃんの事情をちゃんと知らないうちに色んなことをマイナスに考えてた。
でも、同情とかじゃなくて……
あたしでよかったら力になりたい!
斎川君のことも頼ってほしい」


「……はは。
千鶴さん、それ自分で何言ってるか分かってるんですか」


「分かってるつもりだよ」


「分かってないですよ、全く。
夏稀君と葵が一緒にいるのが気に食わないんですよね。
それなのに頼ってほしいって……馬鹿にしてるんですか」


「違うよ。
もう……今なら信じられるから。
斎川君のことを……」


「……っ」
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