し ろ う さ ぎ
「あたしの言ってることは……葵ちゃんからすれば鬱陶しいと思う。
でもあたしは……そう思われたって葵ちゃんを一人に出来ない……」
何度うざいって、偽善者だって言われても……構わない。
葵ちゃんのその心の凍えた傷をあたしなんかが容易く癒すことは出来ないと思うから……。
でも、だからってあたしは見て見ぬ振りはもうごめんだ。
変わると……決めたから。
なりたいと思う自分に少しでも近付けるように生きていたい。
「今日あたしはここに決めたの。
葵ちゃんの友達になるって!」
「……はぁー。
もう……なんと言うか。
馬鹿なんですね、千鶴さんは」
「なぁっ……」
「こら葵っ……」
「張り合ってるのが馬鹿馬鹿しくなります」