し ろ う さ ぎ


今も斎川君を二人して取り合ってるし……。


どうやら二人とも大層斎川君のことを気に入ったらしく。


これではお家デートとは程遠い子守りをしているようなもの……。

もう既に今日のために片付けた自室もしっちゃかめっちゃか。



「……ご、ごめんね……斎川君。
わざわざ家まで来てくれたのに落ち着けなくて……」


「気にしないで?
オレ、一人っ子だからこういうの新鮮で、すごく楽しい」




康汰を膝に乗せてはにかむ斎川君。


……本当、こんな騒がしい予定じゃなかったのに……申し訳ない……。




「じゃあ夏稀兄ちゃん次はオレと遊ぼ!」


「愛璃もーっ!」


「ちょっとちょっとー!
お姉ちゃんのことは二人とも無視ですかー!」
< 274 / 356 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop