し ろ う さ ぎ
今も斎川君を二人して取り合ってるし……。
どうやら二人とも大層斎川君のことを気に入ったらしく。
これではお家デートとは程遠い子守りをしているようなもの……。
もう既に今日のために片付けた自室もしっちゃかめっちゃか。
「……ご、ごめんね……斎川君。
わざわざ家まで来てくれたのに落ち着けなくて……」
「気にしないで?
オレ、一人っ子だからこういうの新鮮で、すごく楽しい」
康汰を膝に乗せてはにかむ斎川君。
……本当、こんな騒がしい予定じゃなかったのに……申し訳ない……。
「じゃあ夏稀兄ちゃん次はオレと遊ぼ!」
「愛璃もーっ!」
「ちょっとちょっとー!
お姉ちゃんのことは二人とも無視ですかー!」