し ろ う さ ぎ

「だって寂しいんだもーん!
ねぇー、いいよねー?」


「ええぇー……」


「もう愛璃、嫌がってるでしょ?
お姉ちゃんは生き物苦手なんだから」


「そうだけどー……!
お姉ちゃん、小学生の時は飼育委員だよねー?」


「それはそれ。これはこれ」




母の言葉に苦笑い。


実は小学校の時の飼育委員をキッカケに生き物が苦手になった。

犬とか、猫とか、ウサギとか。

それまでは大好きだったんだけど……。


愛璃達の通う小学校の卒業生だから遊びに行きがてら飼育委員の仕事をさせてもらうのは簡単だ。


……けども。

うーん……。

あんまり行く気はしない……
おまけに好きな人に振られた直後……。



「やだやだぁー!
一緒に行こうよー!」


「……あー、はいはい。
分かりましたー。
行くよ、行きますからー」


「本当?
やったね!」

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