し ろ う さ ぎ
*
「あっ、斎川君ー!
こっちこっちー!」
「ごめんっ!
待った……?」
「ぜーんぜん待ってないよ?」
「……嘘。
鼻真っ赤じゃんー」
ピンっと指先で鼻を弾かれ触れた斎川君の指が温かい。
……私服、やっぱり格好良いなぁ……なんてこの話と関係ないことをぼーっと考えてたり。
あれから日々は過ぎていって気付けばあっという間の十二月。
斎川君と出会った季節とは真逆の冬。
そんでもって本日はクリスマス。
念願の彼氏とのクリスマスデートとやら。