し ろ う さ ぎ

生きていればいつか終わりはくる。

斎川君の死というものを目の前で突き付けられて改めて向き合えた。


結果的に斎川君は生きていてくれた、そのことで充分。



「強くなれたっていうか……強く在りたいっていうのかな。
誰かを……ううん。
斎川君も護れるくらい……これから強くなるんだ」


「……千鶴はやっぱり……強いなー」


「斎川君がいてくれるからだよ」




あたしを変えるキッカケをくれた斎川君がいてくれるから……。




「オレも……少しずつ変わっていけるように頑張るよ」


「応援……してるよ。
そう言えば最近はどう?
お母さんは家に?」


「うん。
また千鶴に会わせてってうるさいくらいだよー」
< 333 / 356 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop