し ろ う さ ぎ

「……はぁ。
もう……何それ」




怒った……というよりは呆れたような声色で歩み寄ってくる紗耶に、同じ分逃げたくなる自分をどうにか抑え込む。


ここで逃げてちゃ……絶対後で後悔する。



「あたしがさ、それでちづのこと嫌いになると思った？」


「え……」


「ならないよ。
むしろ……そうだなぁ。
今こうやって本心で話してくれるちづの方が好きだもん」


「……紗耶ぁ……」





ニッといつもみたいに笑ってくれる紗耶。


あたしはいつの間にか力んでいた肩の力をそっと緩めた。



「あと最後に一つ、ちづに質問ね」


「し、質問……？」


「そー。
ちづはUFOを信じますか？」


「あ、たし……はっ」