し ろ う さ ぎ
結局この午前中は似顔絵やら絵が上手やら画伯やらでずっと盛り上がっていた。
そしてやってきたお昼休み。
あたしはいつものように紗耶とお昼を。
でも、いつも教室の真ん中見かける斎川君の姿は無くて。
「あっれー、斎川君どしたの?
今日いないよねー」
「うん。
何か用事でもあるんじゃない?」
なんてあたしも特に気に留めず、紗耶にそう返事をして。
「ん?
ちづ、なに描いてんのー?」
「えっとねー、似顔絵?」
「似顔絵ー?
なんで?」
「なんか斎川君と似顔絵の話で盛り上がってさー?」
「そうだったんだ?
ちづは絵上手いもんねーっ」
「うーん。
そうなのかなー」