し ろ う さ ぎ
「ええっ!
なんで……?」
そこにいたのは斎川君……と。
隣の隣のクラスの浜岡唯ちゃんという女の子。
「まっさかぁー、あの子斎川君に告白したとかぁー?」
「こっ、こここ告白ぅ!?」
「ちょ、ちづ声大きい!」
「ご、ごごめん……」
ほ、本当に……紗耶の言う通りなのかな?
教室の前の出入口で言葉を交わしている二人。
唯ちゃんは終始嬉しそうな顔をしている。
斎川君はあたし達から背を向けた位置に立っているから表情は確認出来ないけど……。
「しっかし斎川君も面倒な女子に捕まっちゃったもんねー」
「え、なんで?」
「ほらー、唯ちゃんって権力者グループの一員じゃん?」
「そ、そんな壮大な……いや、そうだねぇ……」