し ろ う さ ぎ




クラスが一度も一緒にはなったことはないけど、顔と名前が一致するほど有名で。

活発でハッキリしている性格だ。

好きなものは好き、嫌いなものは嫌い、という具合にスパッと一刀両断。

そのために彼女を恐れる女の子は多数いる。

あたしも唯ちゃんのことをよく知ってはいないけど怖そうな人だな……と勝手にイメージを抱いている。

でも、ああやって斎川君と話しているあの表情は普通の女の子そのもので。



「あれ下手に断ったらこの先大変よー斎川君」


「……うん。
確かに……」




仮に告白だとしてそれを断ったなら、いくら斎川君でも取り巻きガールズ達が黙ってないんじゃ……?


ってことは……斎川君はオーケーしたのかな……?

……なんだろ。

なんか……胸の真ん中にズンと鉛が落ちてきたような錯覚に陥る。

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