し ろ う さ ぎ
何となく逃げた気もするし、それは嫌だ。
だからといって何が出来るという訳でも無いんだけど……。
家を出て、いつもの道を一人歩く。
それは今までと何ら変わらない道のり。
でも、学校に行くことがこんなに憂鬱なのはいつぶりか。
こんな風に思いたくないから、本当の自分を押し潰してまでやったきた……はずなのに。
数日経ったクラスは相変わらず斎川君にとって居心地の良い場所に戻ることはなく……。
あたしも、また……自分自身の弱さに葛藤してた。
特にあたしと紗耶が何か被害に遭ったということは無いんだけど……。