羽瀬くんは私のことがキライ。
クラスメートとして普通に話すくらいで、特に一緒にいるわけでもないけど
ちょっと話すだけでも桃子ちゃんの人の良さっていうのは伝わってくる。
「ねえ、そのパーカーどうしたの?」
「え?…あー、なんていうか…被せられた?」
自分でも謎だ。やっぱり見知らぬ人にパーカー差し上げるなんてどういうことかわからない。
すると桃子ちゃんは何かを悟ったのか、目が輝き出してきた。
「え、何か知ってるの?」
「んふふ、いや?知らないよ?」
いやいや絶対知ってるよね?
そう思ったけど、絶対教えてくれないなと渋々諦めた。