白馬に乗った上司様!?
突然の業務命令
事態が動き出したのはそれから二週間後。
「西春さんと杉山さん、ちょっと来てくれるかな」
ズバ抜けて有能ではないが部下には寛容だと隠れて高評価される岡崎営業部長からの呼び出しが最初だった。
「はいっ」
返事をして立ち上がったけれど、緑ちゃんと一緒に呼ばれる心当たりがない。それは彼女も同じみたいで、お互いに怪訝な顔を見合わせた。
勿論、あの日の菊里課長の話を忘れた訳じゃないしチラッと頭によぎりはしたけど、緑ちゃんと一緒に呼び出しなら別の事だと思ったのだ。
「実はね、今度のプロジェクトに杉山さんも参加してもらおうと思うんだ。良い経験になるし、まぁ菊里課長のアシスタントみたいな感じで。これは菊里課長とも相談した話で、彼も杉山さんの能力を高く評価して期待してると‥‥」
部長の前に2人並んで話されたのは緑ちゃんが菊里課長が進めるプロジェクトのメンバーに選ばれたという話。部としても力を入れている額も大きいプロジェクトへの大抜擢は嬉しい話だけど、私が一緒に呼ばれる意味が分からなくて、いまいち素直に喜べない。
「西春さんと杉山さん、ちょっと来てくれるかな」
ズバ抜けて有能ではないが部下には寛容だと隠れて高評価される岡崎営業部長からの呼び出しが最初だった。
「はいっ」
返事をして立ち上がったけれど、緑ちゃんと一緒に呼ばれる心当たりがない。それは彼女も同じみたいで、お互いに怪訝な顔を見合わせた。
勿論、あの日の菊里課長の話を忘れた訳じゃないしチラッと頭によぎりはしたけど、緑ちゃんと一緒に呼び出しなら別の事だと思ったのだ。
「実はね、今度のプロジェクトに杉山さんも参加してもらおうと思うんだ。良い経験になるし、まぁ菊里課長のアシスタントみたいな感じで。これは菊里課長とも相談した話で、彼も杉山さんの能力を高く評価して期待してると‥‥」
部長の前に2人並んで話されたのは緑ちゃんが菊里課長が進めるプロジェクトのメンバーに選ばれたという話。部としても力を入れている額も大きいプロジェクトへの大抜擢は嬉しい話だけど、私が一緒に呼ばれる意味が分からなくて、いまいち素直に喜べない。