白馬に乗った上司様!?
「あ、すいません」

課長からの説明の途中だったのに、つい緑ちゃんと2人の世界に入ってしまった事を謝ったけれど、課長は笑みを浮かべたまま。

「いや、いいんだ。むしろ杉山さんとそうやって良好な関係を築けている西春さんだから、ここにいてもらってるんだし」

緑ちゃんとの関係って何だろう、と2人して首を傾げたら、続きを説明してくれた。

「つまりね、西春さんには杉山さんのサポートをして欲しいんだ。まずプロジェクトが動いている期間は他の営業へのアシスタント業務は最小限にしてもらう。その上で、事務作業やらスケジュール調整やら杉山さんが担当する業務のほとんどをこなして欲しいと思ってるんだ。勿論、客先への訪問なんかは今のまま、杉山さんが行かないとだろうけど」

「そんな、課長!私、千草先輩にそんな失礼な事出来ません。私ならどんなに残業増えても構いませんし、元々私の我儘を聞いて頂いたのに千草先輩に迷惑かけるような事は!」

課長が言葉を切った途端、緑ちゃんが猛烈な勢いで反論したけれど、それを聞いた私は逆に手伝ってあげたいと言う気持ちが深くなった。

「分かりました、課長。杉山さんのサポート、しっかりやらせて頂きます」
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