とある男の人生の選択
第一話 ~女神との対話~
『…………さ……ん……』
『………か………ざ………さん』
「ハッ!!!!」
俺は勢いよく起き上がった。
「ど、どこだここ?……俺はいったい……。」
『神崎さん。気付かれましたか?』
「あ、はい………!?」
俺は聞こえる声に返事をして、顔を向けた。
「…な……なんだ……あんた……」
俺の目の前に今、光り輝く女神が浮いている。髪の毛まで輝く女神が俺に話しかけている。
『初めまして、わたくしは女神マーテル。貴方の今後を見定める者です。』
「……は…はぁ……」
『貴方は21年間の人生を終えようとしています。ですが、今ならまだ間に合います。もとの世界で人生を再開しませんか?』
「…いや、いいです。自分で死ぬの選んだんで。」
俺がぶっきらぼうにそう言うと女神はこう言ってきた。
『では、あなたは来世で生まれ変わることを望みますか?』
「いやいや、結構です。」
俺は頭と手の両方を横に振り全力で否定する。
すると女神とやらは不思議そうに尋ねてくる。
『それはまた、何故ですか?』
俺は視線を下に下ろして答えた。
「もう生きるということが嫌なんです。」
女神はこの答えにしばし悩む。
「つか、ここどこですか?」
そう言いながら俺は周囲を見渡す。地面は何故か土だ。そして、周囲にはゲームで出てきそうな、全く読めないが何かカッコイイ感じの金色の文字がぐるぐると廻っている。そのさらに奥は真っ暗だ。んでもって女神様の後ろは女神に負けじと神々しく輝いている。
ものすごく眩しい。
『ここは、輪廻転生の間です。ここで、人生を終えた人間に今後の選択を選んでいただくのです。』
「なら俺はもう生きることはしません。何もない世界で息絶えたいです。」
『……………。』
この言葉に女神様は黙り込むと、突然何かを閃いて静かに手を合わせる。
『それでしたら、あなたにはしばらくの間夢の世界で暮らしていただきます。そしてこの決断は、その後にしましょう。』
「…夢の…世界?…」
女神様は微笑みかける。
『えぇ、夢の世界では貴方はヒーローです。住人は皆貴方を慕い、尊敬している者ばかり。』
すると女神様は突然内緒ですよと言わんばかりに口に手を当て小声でこう言った。。
『もちろん、貴方の素敵なお嫁さんもいますよ。』
「……はぁ……」
そんな嬉しそうに言われてもと困惑していると女神様は満面の笑みでお構いなしに話を進めてくる。
『それでは、貴方を夢の世界へと誘いましょう。』
「いやいや!ちょっと待て!俺は……」
女神様は俺の話を全く聞こうとせず、俺のすぐ隣を指さすと金色の扉を出現させた。
「おい!待て待て!俺はもうそう言うのいいから!」
『あら?どうして?』
女神様はこの人何言ってるのかしらと言わんばかりの表情をする。ってかこんなにも考えてることが顔に出すぎる女神ってのはどうなんだ!?
『遠慮は要りませんよ?』
「そう言うことじゃなくて!」
『さぁ、ごゆっくり楽しんでらっしゃい。』
「おい!人の話を聞けよ!」
女神は俺を無理矢理扉の奥へと追いやってきた。
「俺はもう嫌なんだって言ってんだろ!!!」
『大丈夫ですよ。』
「あんたが大丈夫でも俺は大丈夫じゃないんだよ!ってうわっ!!!」
扉が俺を吸い込んでくる。女神パワーに全く歯が立たず、俺は扉の中の世界に吸い込まれた。
「人生選ばせろーーー!!!」
すると女神は最後に穏やかながらもどこか寂しげな表情を浮かべてこう言った。
『……良い休息を。』
『………か………ざ………さん』
「ハッ!!!!」
俺は勢いよく起き上がった。
「ど、どこだここ?……俺はいったい……。」
『神崎さん。気付かれましたか?』
「あ、はい………!?」
俺は聞こえる声に返事をして、顔を向けた。
「…な……なんだ……あんた……」
俺の目の前に今、光り輝く女神が浮いている。髪の毛まで輝く女神が俺に話しかけている。
『初めまして、わたくしは女神マーテル。貴方の今後を見定める者です。』
「……は…はぁ……」
『貴方は21年間の人生を終えようとしています。ですが、今ならまだ間に合います。もとの世界で人生を再開しませんか?』
「…いや、いいです。自分で死ぬの選んだんで。」
俺がぶっきらぼうにそう言うと女神はこう言ってきた。
『では、あなたは来世で生まれ変わることを望みますか?』
「いやいや、結構です。」
俺は頭と手の両方を横に振り全力で否定する。
すると女神とやらは不思議そうに尋ねてくる。
『それはまた、何故ですか?』
俺は視線を下に下ろして答えた。
「もう生きるということが嫌なんです。」
女神はこの答えにしばし悩む。
「つか、ここどこですか?」
そう言いながら俺は周囲を見渡す。地面は何故か土だ。そして、周囲にはゲームで出てきそうな、全く読めないが何かカッコイイ感じの金色の文字がぐるぐると廻っている。そのさらに奥は真っ暗だ。んでもって女神様の後ろは女神に負けじと神々しく輝いている。
ものすごく眩しい。
『ここは、輪廻転生の間です。ここで、人生を終えた人間に今後の選択を選んでいただくのです。』
「なら俺はもう生きることはしません。何もない世界で息絶えたいです。」
『……………。』
この言葉に女神様は黙り込むと、突然何かを閃いて静かに手を合わせる。
『それでしたら、あなたにはしばらくの間夢の世界で暮らしていただきます。そしてこの決断は、その後にしましょう。』
「…夢の…世界?…」
女神様は微笑みかける。
『えぇ、夢の世界では貴方はヒーローです。住人は皆貴方を慕い、尊敬している者ばかり。』
すると女神様は突然内緒ですよと言わんばかりに口に手を当て小声でこう言った。。
『もちろん、貴方の素敵なお嫁さんもいますよ。』
「……はぁ……」
そんな嬉しそうに言われてもと困惑していると女神様は満面の笑みでお構いなしに話を進めてくる。
『それでは、貴方を夢の世界へと誘いましょう。』
「いやいや!ちょっと待て!俺は……」
女神様は俺の話を全く聞こうとせず、俺のすぐ隣を指さすと金色の扉を出現させた。
「おい!待て待て!俺はもうそう言うのいいから!」
『あら?どうして?』
女神様はこの人何言ってるのかしらと言わんばかりの表情をする。ってかこんなにも考えてることが顔に出すぎる女神ってのはどうなんだ!?
『遠慮は要りませんよ?』
「そう言うことじゃなくて!」
『さぁ、ごゆっくり楽しんでらっしゃい。』
「おい!人の話を聞けよ!」
女神は俺を無理矢理扉の奥へと追いやってきた。
「俺はもう嫌なんだって言ってんだろ!!!」
『大丈夫ですよ。』
「あんたが大丈夫でも俺は大丈夫じゃないんだよ!ってうわっ!!!」
扉が俺を吸い込んでくる。女神パワーに全く歯が立たず、俺は扉の中の世界に吸い込まれた。
「人生選ばせろーーー!!!」
すると女神は最後に穏やかながらもどこか寂しげな表情を浮かべてこう言った。
『……良い休息を。』