銀髪の王太子は訳あり令嬢に愛を乞う ー 今宵、お前を必ず奪い返す
ジェイは私の身体を弄り、また自分のものだという印をつけていく。

身体が段々熱くなって、快感に喘げば、彼はクスリと笑った。

「声、大き過ぎだ。そんなに喘ぐと、あいつらにバレる」

「だって……⁉︎」

言い訳しようとする私の口を彼は塞ぎ、身体を重ねてきた。

甘い痺れが私を襲う。

彼は前回もそうだったけど、何度も私を抱き、その度に「愛している」と囁いた。

多分、私が生きていることを肌で感じたかったのかもしれない。

そして、気持ちをちゃんと伝えたかったんだと思う。

人はいつ死ぬかわからない。

だから、後悔しないよう、彼は最大限の愛を私にくれるのだ。

「私も愛してる」

ジェイの首に腕を絡ませ、気持ちを込めて伝えれば、彼は蕩けるような笑みを浮かべた。

「知ってる」

その笑顔に胸がキュンとなる。
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