銀髪の王太子は訳あり令嬢に愛を乞う ー 今宵、お前を必ず奪い返す
私も最大限の愛であなたを満たしたい。

身体を重ねて、心が彼の愛で満たされた。

私は今、彼の腕の中にいる。



いつ眠ったのか覚えていない。

気がつくと、ジェイが愛おしげに私を見つめていて……。

「おはよう」と砂糖菓子のように甘いキスをしてくる。
「……おはよう」

ハニカミながら返せば、彼は笑った。

「あんだけ抱き合ったのに、まだ処女みたいな反応だな」

「……もう、からかわないで!」

彼の顔を見るのが恥ずかしくて、顔を覆う。

すると、彼は意地悪な顔で言った。

「昨日の夜は、あんなに大胆だったのに」

昨夜のことを思い出し、顔の熱が一気に上がった。

散々彼に弄られながら、服を着てふたりでテントを出る。

みんな会うと挨拶はしてくれるものの、なぜか私を見て赤面し、目を逸らした。

その様子を見て、ジェイはニヤニヤする。
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