センセイ攻略~好きなんですよバカ!!~



「…何やってんですか?先生」

そっと他学年に気づかれないように声をかける。
先輩に見られると面倒なのだ。

「何って…生徒の学力向上?」

「んな挨拶程度で生徒のやる気が高まりますか。ていうか、先生別に生徒指導じゃないですよね。なんでここにいるんですか、別の門の方行ってくださいよ」

「生徒指導じゃなくても生徒とのコミュニケーションは必要でしょ?それに俺の車がこっちの門に止まってっからここにいんの。」

「たかが国語の教師にコミュニケーションがいるか。じゃ。」

立ち去ろうとする。

「……あの、先生?」

「はい、先生ですが何か」

「どいてくれませんか」

「やだ」

「教師がだだこねるな、どけ」

私がイライラしてくる。

「じゃあ上目遣いで袖クイしてくれたらいいよ」

はぁ…とため息をつきながらもお願いを飲む。
恥ずかしいけどどいてくれるならば手段はとわぬ。

「これで…いいですね?」

先生は無言のまま。

「何ですか。もう私行きますからね」

こんなとこで足止め食らっちゃ困る。

そう思ったのでスタスタ先生を通り過ぎる。

しかし心は

恥ずかしいぃい!!恥ずかしすぎてしねるぅう!!てか『やだ』ってなんだよ『やだ』って!!可愛いなぁおい!お願いだから撃沈させないでよ…顔見るだけでもヤバイのに…!!

…やっぱり荒れていた。


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