センセイ攻略~好きなんですよバカ!!~



ガラガララッ。
立て付けの悪いドアがゆっくりと開く。
ドアを開けたのは、女の先生では無かった。
では担任?違う。担任の教科は英語だ。ちなみに私は英語が理科の次に嫌いだ。

ドアを開けたのは、明らかに間違える筈のない、見覚えのある先生だった。

「遅れてごめんねー、授業始めるよぉー」

気だるげな口調、ひどい猫背、小さな体。

(なんで?!)

私の目の前で号令を待っていたのは、石原先生だった。

「気をつけー、れーい」

(よくもそんな冷静に号令かけれるな!あっ、当たり前か…たかが他学年の先生だもんね…。この場で冷静になれないのは私だけだねアハハ…)

私の心内の"わたし達"が精神危機を訴えているなか、石原先生の授業は始まった。


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