オオカミ副社長は蜜月の契りを交わしたい
エレベーターを待っている時間も惜しくて階段を駆け上がった。
そして副社長室の前まで行くと「宮園さん!」浩太郎さんの秘書さんが私を呼んだのだ。
「あ、あの……」
浩太郎さんと言いたいのに動揺して声が出ない。
「こちらへどうぞ」
副社長室に案内されると中には社長をはじめ役員数名が集まっていた。
そして副社長の秘書の方が「社長がお呼びです」と言って私を案内した。
「社長、彼女が宮園遙さんです」
「広報部の宮園です」
すると社長は私のことを浩太郎さんから聞いていたようで……。
「こんな形で会うことになるとは……」
沈痛な面持ちで私を見た。
「あの……浩太郎さんは無事なんですか?」
「……報道にあるヨシオカコウタロウはうちの副社長である吉岡浩太郎に間違いない」
「そ、そんな」
目の前が真っ白になった。
「それで彼は……彼は大丈夫なんですか?」
「脇腹をかすめた程度で命に関わるような状態ではないから安心しなさい。今ミシェル・ヴァレリーの副社長であるヴァレリー夫妻が浩太郎を見てくれている。その彼らからこのことをいち早く君に伝えて欲しいと連絡を受けたんだ」
私は全身の力が抜けそうになった。
「よかった……」
そして副社長室の前まで行くと「宮園さん!」浩太郎さんの秘書さんが私を呼んだのだ。
「あ、あの……」
浩太郎さんと言いたいのに動揺して声が出ない。
「こちらへどうぞ」
副社長室に案内されると中には社長をはじめ役員数名が集まっていた。
そして副社長の秘書の方が「社長がお呼びです」と言って私を案内した。
「社長、彼女が宮園遙さんです」
「広報部の宮園です」
すると社長は私のことを浩太郎さんから聞いていたようで……。
「こんな形で会うことになるとは……」
沈痛な面持ちで私を見た。
「あの……浩太郎さんは無事なんですか?」
「……報道にあるヨシオカコウタロウはうちの副社長である吉岡浩太郎に間違いない」
「そ、そんな」
目の前が真っ白になった。
「それで彼は……彼は大丈夫なんですか?」
「脇腹をかすめた程度で命に関わるような状態ではないから安心しなさい。今ミシェル・ヴァレリーの副社長であるヴァレリー夫妻が浩太郎を見てくれている。その彼らからこのことをいち早く君に伝えて欲しいと連絡を受けたんだ」
私は全身の力が抜けそうになった。
「よかった……」