オオカミ副社長は蜜月の契りを交わしたい
「それでは今後の予定をおしらせしますね。これより社長含め今社内にいる役員と広報部長で、マスコミ向けの対応の打ち合わせいたします。ただこのことはまだ内密にお願いします」

「はい」

「ただこのまま広報に戻ると色々と大変そうなので、こちらの資料をみなさんにお渡しください」

それは今後の広報としての仕事の流れだった。

2時間後にマスコミ向けの記者会見を行うことなっている。

「きっと問い合わせが多く寄せられていると思いますでこのようにおしらせください」

「わかりました。ありがとうございます」

私は立ち上がると一礼した。

そしてファイルを受け取ると急いで広報室へ戻った。

広報室に戻るとまだみんなが電話対応に追われていた。

私は秘書の方から受け取ったファイルを急いでコピーするとそれをみんなに配った。

そして私も気持ちを引き締め、かかってくる電話の対応に専念した。

落ち着いたのは2時間が過ぎた頃だった。

「みなさんお疲れ様です。これは部長のおごりですよ」

後輩の女子二人が缶コーヒーをみんなに配り歩いている。

「宮園さんはブラックですよね〜」

「ありがとう」

後輩からコーヒーを受け取るとそれを一気に飲みした。

すると電話を終えた里香子がコーヒーを受け取り私の隣に座った。

「なんか凄かったね」

「うん。凄かった」

「でも遙のその様子だと副社長は無事そうね」

「……うん」
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