オオカミ副社長は蜜月の契りを交わしたい
それから１時間後に社長たちは記者会見を開いた。

詳しい詳細は記者会見の２０分前に私たちの耳に入り、みんなで浩太郎さんの無事を喜んだ。



そしていつもより少し遅い帰宅をした私を待ち構えていたのは父よ母。そして香奈だった。

「ちょっとどうなってんの？浩太郎くん。ニュース見てびっくりしたわよ」

「うん、でも１週間で退院できるみた」

その言葉に家族もホッとした様子だった。

「ご飯できてるわよ。今日は香奈が作ったのよ」

「わかった。じゃあ着替えてくる」

自室の入ると疲れがどっと襲ってきた。

お腹は減っているのにとにかく横になりたかった。

浩太郎さんが無事だとわかっても実際にこの目で見たわけじゃないから心の底から安心したわけじゃない。

それに脇腹をかすっただけで入院が１週間もかかるのだろうか？

知らせを聞いたときはホッとしたものの新たな不安が襲ってきた。

もちろんスマホを確認してもメールはない。

かといって入院している人にメールなんて送れない。

「は〜会いたい」

口に出すのをずっと我慢していたけど、声に出すと気持ちが次から次へと溢れてくる。

「どうか……無事に帰ってきて浩太郎さん」

そして私はそのまま眠ってしまった。
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