オオカミ副社長は蜜月の契りを交わしたい
「浩太郎さん?」

不安になる私を見て浩太郎さんは慌てた様子で「違うんだ」と否定した。

「悪いの俺の方。このままだと抑えが利かなくなる」

髪の毛搔きあげ大きくため息を吐いた。

「このまま押し倒してしまいたいが如何せん傷が完全に治ったわけじゃないんだ。あと1週間は傷に負担がかかる運動は避けろと医者にキツく言われてるんだよ」

その運動の意味が何を意味しているのか私にはわかり顔が赤くなる。

「完治したら今の続きをしてもいいか?」

こんなことストレートに聞かなくてもいいのに……

だから私は黙って頷いた。


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