オオカミ副社長は蜜月の契りを交わしたい
驚きのあまり口をポカンと開ける私をよそに副社長は話を続ける。
「相手は結構なお嬢様でプライドが高くてね。俺に彼女がいたのか?と聞いてきて、10年付合っている彼女がそこにいて絶賛喧嘩中。今から仲直りをしようと思ってる。だから君とは付き合えないと説明したら立ち上がってあのビンタ」
満足そうに説明する副社長に私は口をぽかんと開けたまま言葉を失った。
よくもま~こんな作り話を咄嗟に考え付いたものだ。しかも勝手に私を彼女にさせて笑顔で事後報告?
「おーい。聞いてるか?」
どうせ権力振りかざして口裏合わせと昨日のビンタを口外するなって言いたいのだろう。
「き、聞いてます。だけどこんな作り話を社内報には載せられません。大体こんなこと言われて私がときめくとでも――」
「おいおい昨日の女とはもう二度と会いたくないからお前の名前を借りたけど、それ以外は嘘じゃねーよ。そんなに俺のいうことが信じられないなら……信じさせてやるよ」
副社長はニヤリと笑った。
「はい?」
「俺と付合え」
「相手は結構なお嬢様でプライドが高くてね。俺に彼女がいたのか?と聞いてきて、10年付合っている彼女がそこにいて絶賛喧嘩中。今から仲直りをしようと思ってる。だから君とは付き合えないと説明したら立ち上がってあのビンタ」
満足そうに説明する副社長に私は口をぽかんと開けたまま言葉を失った。
よくもま~こんな作り話を咄嗟に考え付いたものだ。しかも勝手に私を彼女にさせて笑顔で事後報告?
「おーい。聞いてるか?」
どうせ権力振りかざして口裏合わせと昨日のビンタを口外するなって言いたいのだろう。
「き、聞いてます。だけどこんな作り話を社内報には載せられません。大体こんなこと言われて私がときめくとでも――」
「おいおい昨日の女とはもう二度と会いたくないからお前の名前を借りたけど、それ以外は嘘じゃねーよ。そんなに俺のいうことが信じられないなら……信じさせてやるよ」
副社長はニヤリと笑った。
「はい?」
「俺と付合え」